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2008夏推薦図書


明大建築/計画・設計スタジオワークス展 2008 SUMMER

専任准教授 田中友章 推薦
作品集:『The paintings and sketches of Louis I. Kahn』
Jan Hochstim著 Rizzoli 1991年 099/2568//K
建築家ルイス・カーンのスケッチや絵画を編纂したモノグラフ。旅の途中に立ち寄った様々な場所の描写の中から、彼の思索の道程を伺うことができる。建築家にとって「見ること、描くこと、考えること」という3つの行為が、一筋につながった身体的所作であることを教えてくれる一冊。彼の知られざる息子が亡き父の建築を探す旅を描いたドキュメンタリー「マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して」を合わせて観ると、建築との関係で「旅」の意味について考え直すこともできるだろう。

学習図書:『記憶に残る場所』
D.リンドン, C.W.ムーア共著/有岡孝訳
鹿島出版会 1996年 520.4/127//S
建築家 チャールズ・ムーアとD.リンドンが交わした書簡で構成された対話篇。著者が体験した空間の情景が達者なスケッチと文章で綴られ、12の主題のもとに「記憶に残る場所の特質」が追求されている。グローバリズムが進行するなかで、「場所、身体、記憶」といった流通性に乏しい要素はとかく埋没してしまいがちだが、逆説的に現代においては「具体の場所の知覚や体験」の重要性が浮上してきたともいえる。建築をどのようにデザインするかを思い悩む前に、まず建築がどのように経験されるかを考えたほうが良い、ということを教えてくれる一冊。

兼任講師 前田道雄 推薦
学習図書:『ノンデザイナーズデザインブック』
       Robin Williams著/吉川典秀訳
  毎日コミュニケーションズ 2004年 727/46//S
僕が仕事を始めて最初に困ったのは、提出した書類や図面がだめ出しをされる理由が分からないことでした。いろいろ試して分かったのは、デザイン的なバランスや配列にはルールがあり、判断基準の最初にはそのルールが適用されることでした。この本には僕が試して理解したことの一部が、デザインの初歩的なルールとして、わかりやすく解説されています。学生時代に知っていたら、もっと早く進めていたのにと感じた一冊です。

作品集:『建築文化 664 レム・コールハース』
 彰国社 2003年 P520/8//S
作品集:『建築非線型の出来事』
伊東豊雄建築設計事務所編著 彰国社 2003年 526.3/33//S
 建築の設計とはストーリーを紡ぎ出すことです。ストーリーは建築が関係する社会システムからディテールまでをひとつの組織として結び合わせ、建築に固有のイメージを与えています。これらの本からは建築が扱う領域の広さと、対象に切り込む奥深さを感じることができます。そしてここからストーリーを導き出すには、幅広い視野と経験に裏付けられた知識、再構築する分析力や柔軟性が欠かせないことが見てとれるでしょう。