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2016 建築設計3 イブニングトーク(第1回)


建築設計3の授業では、9月29日に第一課題「目黒川沿いの集合住宅」の初回エスキスが行われました。エスキス後に担当講師陣におけるイブニングレクチャーが開催されました。第一回目の今回は、藤田雄介先生・駒田由香先生・樫村芙実先生・蜂屋景二先生の4名の先生方から第一課題へのヒント満載なお話をしていただきました。
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藤田雄介先生 「建具を変えることで、都市をかえる」
"建具のフジタ"の通り名を持つ藤田先生は、集合住宅のリノベーションの作品を中心に「関係性のリノベーション」をテーマとし、レクチャーをしてくださいました。空間を仕切る建具(=境界)を、遮る要素の選択、素材、可変性等の様々な視点から変化させることで、新しいつながり方、ライフスタイルを構築する。さらには、プロジェクト事に作成された建具を商品として販売し流通させることによって、それらの小さいスケールの変化が蓄積し、都市までも変えることを構想する。集合住宅の一つの境界を考えることが、都市に接続する。この気づきは、この課題を進めていく上で大切であると感じました。
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駒田由香先生 「新しい日常をつくる 街に開く街とつながる」
「都市とのつながり方、都市への開き方」をテーマに、実作の戸建て住宅や集合住宅の作品を豊富な写真や図面を用いて、紹介していただきました。建物の外壁の扱い方、都市と住空間の間の空間、外部からのアプローチの手法など、従来の閉じた住宅ではない新しい暮らし方を志向する。さらにレクチャー全体を通して共通する、小さい場所の居心地の良さの集積により、全体の豊かさが構築されるという考え方。全体を規定する図式と緻密に計算された身体的スケールの集積のバランスは、この課題を通して常に考えていくことになりそうです。
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樫村芙実先生「制約をデザインの強さへ」
アフリカやアジアなど、普段知ることが出来ない地域でのプロジェクトについてレクチャーしていただきました。途上国であればあるほど、言葉の壁や厳しい自然環境、治安問題、技術的問題等、日本とは文脈の異なる制約が多く存在する。模型やスケッチでの対話、強い日差しなど、設計を進めるうえに大きな障害となりうるものでも、それらをしっかりと読み解いていくことで制限が、デザインを担保する根拠になりうる。さらに、「(つくりは)チープだけど(知性の集積量は)リッチ」というキーワード、細かい素材の選択など、第一課題を進めていくうえでのヒントが満載でした。
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蜂屋景二先生 「エンジニアリングとデザイン」
自身の建築への興味の出自から、建築におけるエンジニアリングとデザインの関係をテーマにレクチャーをしていただきました。構造計画や環境計画に配慮された、海外の有名作品から自身の作品の紹介を通して、デザインにおけるエンジニアリングや作り方を理解することの重要性。技術がそのまま形になるようなデザイン。ワンアイディアではなく、長期的な思考期間に耐えうるようなアイディアの構想力など、この課題にリアリティを与えるうえで重要なポイントを示唆していただきました。
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全体を通して、期待以上に内容盛りだくさんで2年生にとっては大変有意義なレクチャーだったのではないでしょうか。第一課題の提出は11月10日です。それまで、どのような提案を構築することができるか今から楽しみです。(TA)

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