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建築設計2 プレゼンテーション・ドローイング 講評会


6月5日(火)に建築設計2、プレゼンテーション・ドローイング課題のポスターセッションおよび講評会が行われました。

この課題は今年度の新しい試みで、第1課題の「五反田川沿いの住宅」で提出した各自の図面のうち、平面図・立面図・断面図のなかから自分の提案を最も端的に表現できる図面を選び、それをA1用紙にレイアウトし直して「伝える図面」として表現することが求められました。自身の設計のアイディアや魅力を再度見つめ直すこと、表現を通して再発見することが重要です。
ポスターセッション形式で全員分の図面を並べ、その中から講師の投票によって優秀者を選出し、図面表現の方法に主眼をおいた講評が行われました。2年生にとってはポスターセッションという形式もはじめてで、同級生の作品から多くの刺激を受けたのではないでしょうか。

発表者は以下の11名。

20120608_ad2_kawade.jpg川出 隆太郎さん
鉛筆を用いて陰影や光を描くことで輪郭を描きだした図面。平面図を採用したものとしては最も力強い作品でした。


20120608_ad2_shu.jpgシュ エイさん
細部まで丁寧に描いただけでなく、動線に対して部屋や庭が配列される展開をコンセプチュアルな平面図にしています。「内部と外部が交互に現れるシークエンスをよく表せている」と門脇先生。


20120608_ad2_nonaka.jpg野中 陽次郎さん
設計した建物と周りの建物をフラットに表現していました。町並みのなかに住宅を組み込んでいくという設計のスタンスがよく表現されています。「構図が抜群に上手い」と安部先生からお褒めの言葉。


20120608_ad2_jing.jpgジン ソヨンさん
藍色のグラデーションが印象的な空の表現。そこに力点を置くことで、鋭角な屋根をもつ垂直な空間構成の特徴を表すことに成功しています。


20120608_ad2_himura.jpg日村 みのりさん
平面パース。外部と中庭の両方から障子を通して内部空間ににじみ込む光。独特のタッチで仕上げられた図面は魅力的で、注目を集めました。


20120608_ad2_mozumi.jpg茂住 勇至さん
繊細な鉛筆づかいで仕上げられた断面パース。円形の開口が打たれた鉄板構造のスキンのズレ。曖昧さというコンセプトが鉛筆と紙の貼込みによって巧く表現されており美しい作品です。


20120608_ad2_yamada.jpg山田 有紗さん
山縣先生から「控えめだが非常によく描けている」と評価された断面図。マスキングなどの工夫が効果的でした。空に塗られた鉛筆の微妙な分布、内部空間の光と陰のリアリティが丁寧に表現されています。


20120608_ad2_sukegawa.jpg祐川 牧子さん
抜けを表現した断面パース。「光と陰の状態が実感をもってイメージされているし、しっかりと塗られた緑も効いて、"透る"感じがよく伝わる」と青井先生。画家的な意味での絵の巧さよりも、アイディアの抽出と想像力が必要なのですね。


20120608_ad2_miki.jpg三木 聖那さん
壁だけを取り出し、その影だけで空間の成り立ちを表現したという三木さん。その潔さが評価されましたが、一方で、恣意的な陰影の付け方や、1〜3階を区別しないで並列したことなど、建築ドローイングとしての抑制が必要とのコメントも。


20120608_ad2_yugeta.jpg弓削田 宏貴さん
ポスターセッションで学生の注目を集めた断面パース。一次投票でも最多得票でした。空間の立体的な構成、家族の関係、都市環境のなかでの位置づけなどを実感を込めて表現していますが、夕方の空の表現は重すぎましたね。


20120608_ad2_kato.jpg加藤 麻理奈さん
垂直的な構成の特徴的なデザインを強調しています。コンセプトの抽象化と、淡い色使いに一貫した強度があり、高い評価を得ました。


講評会の最後に教員による挙手投票が行われ、藍色の空に象徴的な断面を浮かび上がらせたジン ソヨンさんの作品が最多得票=最優秀賞となりました。おめでとうございます。

今回はどの先生が投票したかがわかる形だったのですが「僕が投票しなかった理由はね〜」というコメントも多くされました。各々が今後に向けて良い課題を見つけることができたのではないでしょうか。図面表現によって自分の案を説得的に伝えること、そして今後の設計課題では様々な手法のドローイングによって手を動かしながら展開可能なアイディアを発見し、育てるといったプロセスを大事にすること。こうしたことを学べる大変良い機会だったはずです。

提出直前まで作業に追われ、黒鉛で手を真っ黒にして提出にくる学生の姿が印象的でした。
ぜひ、第2課題もこの調子でがんばりましょう!

TA 林直弘