明治大学 MEIJI UNIVERSITY

小林 正美KOBAYASHI Masami

教授 / 都市建築デザイン研究室 / I-AUD

教員データベース

Room 明治大学生田キャンパス 第二校舎4号館4316室
Email mkob■gol.com(■を@に置き換えてください)
Tel 044-934-7393
Website 明治大学都市建築デザイン(小林正美)研究室 Urban and Architectural Design Lab.

略歴

東京生まれ 東京大学工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了の後、丹下健三・都市建築設計研究所勤務。フルブライト奨学金にて米国留学し、ハーバード大学大学院修士課程修了。帰国後、東京大学大学院博士課程修了。明治大学理工学部専任講師、助教授を経て、現在専任教授として勤務。ハーバード大学客員教授(2002)カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員(2007)
アルキメディア設計研究所 所長
東京都台東区景観審議会会長、川崎市横須賀市景観審議会会長

専門は建築設計および都市デザイン論。「シャレットワークショップ」の手法により全国各地でまちづくり活動に参加。東京の下北沢地区、岡山県高梁市、兵庫県姫路市などの都市デザインを具体的に手掛ける。明治大学大学院では、本邦初の完全英語教育によるプログラム(IAUD)を開設し、国際的に活躍する専門家を育成している。


研究室の概要

学部のゼミナールでは、将来建築界で技術者やデザイナーとして活躍するための基礎力を養うため、1)近代建築以前の時代から建築史を学び、2)造形力を養うためのトレーニング、3)デジタル表現力の習得などを行っています。それと並行し、4)実践力やコミュニケ―ション力を養うために実際のまちづくり活動に参加し、「アーバンインターベンション」*という概念により、新しい都市空間や社会的仕組みを提案し、まちづくりを活性化することを経験させています。
大学院も含めた研究としては、一貫して、素人の人たちがまちづくりに参加する際に最も空間や景観を把握しやすい支援メディアの開発を行ってきました。フォトモンタージュ、CCDカメラ、VR、アニメーション、GIS(地理情報システム)などによる景観シミュレーションがそれです。現在はPhotogrammetryなどを使って空間のシークエンスと感情に与える変化の関係を模索しています。
(*地域の現状を診断し、良くなる方向への契機とするため、具体的な施設や空間を挿入し、より活性化させること。)


研究室が求める人材

混沌としつつある現代社会では何にでも好奇心をもち、自ら探求する姿勢が益々要求されます。小林ゼミナールでは、「何でも見てやろう、何でもチャレンジしよう」という好奇心豊かな精神を持ち、やる気のある明るい男女学生を求めています。現状の成績はあまり問題にしませんが、本人が本気で努力していれば、その成長成果に期待したいと思います。自然に、国際力、デジタル力、実践力が身につくように教育研究プログラムを組みたいと思っています。


卒業論文 / 卒業設計テーマ(2021年度)

  • 卒業研究については、基本的には卒業設計を選択してもらいます。春学期には現代都市や建築に関する諸問題を討論し、10月末までに計画に関する小論文を提出することを続けています。基本的には、現代社会や都市の問題点について深く議論し、常に「Asking」の態度を忘れない態度が必要です。その後は都市や建築スケールの空間設計に徹底的に専念してもらいます。

修士論文 / 修士設計テーマ(2021年度)

  • 2012年までは、都市デザイン研究室の修士生として、都市景観などに関する修士論文を提出してもらいましたが、2013年に中野キャンパスにおける修士課程IAUD(国際建築都市デザインプログラム)が開設されたからは、GISを用いて「東京研究」を継続して実施しています。

在学生の声

学部4年生 西方理奈

研究室では内部空間のシークエンスに関する研究をしており、仲間と共に様々な事に取り組みながら都市と建築に関する学びを深めることで日々充実した生活を送っています。
研究室は明るく自由な雰囲気で、高梁市のまちづくりワークショップやヨーロッパ研修など、実践的な経験を積むにはお勧めの研究室です


卒業生の声

松田平田設計部 冨田竜司

私は大学院で空間への印象が産出される仕組みに関して研究を行いました。研究室活動で行った点群データの解析は、研究をする上でのヒントとなりました。現在は組織設計事務所で建築設計をしています。研究室活動で身につけたビジュアルプログラミングツール(Grasshopper等)のスキルにより日々の業務は効率化され、思考の幅が広がりました。皆さんもぜひチャレンジしてみてください。


研究室のトピック

  • 小田急線下北沢地区の都市計画道路問題の際には、市民アンケートの支援や、代替え案の提案を行いました。
  • 兵庫県姫路市の駅前広場プロジェクトにおいては、研究室で検討した空間構成がサンクンガーデンとして実現しました。
  • 毎年夏期に実施している岡山県高梁市での合宿活動においては、それらの成果として、現在「高梁市こども園」や「川の駅」プロジェクトなどが実現する方向で動いています。

特に小林ゼミナールで25年以上実施している「シャレットワークショップ」によるまちづくり手法は、日本建築学会の「住まい・まちづくり支援建築会議」が主催する全国的な「学生と地域との連携によるシャレットワークショップ」に発展し、すでに15回以上継続しています。(2015年日本建築学会教育賞受賞)


小林正美個人の受賞歴

2016年「姫路駅北駅前広場および大手前通り」プロジェクトでグッドデザイン特別賞受賞
2015年『岡山県高梁市における「シャレットワークショップ」手法による大学連携まちづくり教育への継続的取り組み』で建築学会教育賞受賞
2008年「学びの森」プロジェクトで土木学会デザイン賞最優秀賞受賞
2007年「国際文化会館の保存再生」で日本建築学会賞(業績部門)受賞