2010年度の大学院建築学専攻「設計スタジオ3」は昨年の韓国清州につづき、台湾の台南市をフィールドとして、国立成功大学建築系・都市計画系、南華大学環境設計系の学生さんたちとのジョイント・スタジオというかたちで実施されました。8月3日に成功大学の宿舎に到着、5日に課題説明会、10日に最終発表会というタイトなスケジュールでしたが、濃密な経験を積むことができたのではないでしょうか。
課題は台南市のダウンタウンのリジェネレーション。下記の3つの課題に対して混成の2チームずつ、合計6チームでの作業が進められました。
1) trail: networking the alleys through blocks, micro open spaces, small buildings along the alleys
2) area: re-editing the cultural asset zone, designing complex facilities and open spaces,
3) prototype: proposing the next generation of urban building, outside and inside the blocks
スタッフは、陳世明・曾□□(成功大学)・陳正哲(南華大学)・小林正美・青井哲人・小池博・池村圭造(明治大学)の7名。
写真は2日目のピンナップ・レヴューの様子(trail のグループ)。サーヴェイがかなり進んできています。発表も講評ももちろん英語。翌日の中間報告会を控えたこの日、レヴューは4時間ほど行われた。
7日午後に行われた中間報告会の様子。建築家の張瑪龍さんがゲスト・クリティックとして参加。学生の意図を最大限に受け取めつつ、ゆっくり、段階的に、批判的かつ建設的な助言をされていく講評は見事のひとことでした。張さんありがとうございました。
中間発表後は息抜きに旧府城の西、五條港神農街へ学生を連れ出しました。今回のスタジオのカウンターパートである成功大学の陳世明先生が木造の街屋(町家)が軒を揃える町並みと、5つの人工運河に商業ギルドが展開するかつての風景について解説してくださいました。もうひとつの参加校・南華大学の陳正哲先生も一緒。海安路にて参加学生と教員の懇親会。
張瑪龍さんが言っていたように、短期間でしたがみんな台湾のダウンタウンに関して十分な理解に達し、十分な深度をもつ提案をすることができたと思います。