Room | 生田キャンパス 第二校舎A館1114室 |
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uenok■meiji.ac.jp(■を@に置き換えてください) | |
Tel | 044-934-7273 |
東京大学卒業,同大学院修士課程修了。博士(工学)。東京大学生産技術研究所助手・助教を経て、2008年に本学着任。専門は建築音響学、環境心理学。共著に「光と音の建築環境工学」、「しくみがわかる建築環境工学 基礎から計画・制御まで」、「コンサートホールの科学-形と音のハーモニー」、「生活環境学」、「音と生活」ほか。受賞に日本建築学会作品選奨、日本音響学会粟屋潔学術奨励賞ほか。
建築音響分野において、音環境に着目して室内の快適性を高めることを目的とした研究を行っています。具体的には、コンサートホールなど高い音響性能を求められる空間の室内音響特性に関する研究、音空間を三次元的に再現する立体音場再現システム"音響樽"を活用した研究、子ども施設の音環境改善に関わる研究などに、継続的に取組んでいます。音環境の快適性は、個々人の感覚特性や使い方によって大きく異なることから、技能に関わる聴覚認知や感じ方の個人差に着目した研究、音のユニバーサルデザインに向けた研究、よりよい建築の使い方を促す活動に力を入れています。
建築音響の専門知識をさまざまなフィールドの課題解決に活用することを目指し、建築の諸分野に加えて、電気音響学、教育学、医学などの専門家や、施設の利用者など、学外と連携した研究活動を多く行っています。自分で考えて行動し、さまざまな人と協力し、必要な知識を学びながら、自己の能力を高めたいという意欲をもつ学生を求めています。行動力・コミュニケーション能力に自信がある方、音響の先進技術に触れながら技能を磨きたい方、誰かに喜ばれる研究に打ち込んでみたい方を、歓迎します。
インクルーシブ教育の推進、「心のバリアフリー」と合理的配慮の普及を目指す取組として、川崎市中原区やユニバーサルデザインの専門家と協力した研究活動を行っています。その一つとして、川崎市内の小学校の協力を得て、学校内の"センサリーマップ"をつくる活動を通じて、子どもたちの共感的・受容的な力を養うことを目的とした出前授業を行いました。 ケーブルテレビでの紹介動画(https://www.youtube.com/watch?v=hObRASEp7Yk)
心理を扱う研究室であることから、子どもを含め、人との関わりが多く、コミュニケーション能力や、相手に伝わりやすく説明する力が鍛えられます。研究では、発達障害のある方や、それを身近で支援する方、また行政・施設の方にご協力いただき、ワークショップの開催などのフィールドワークを多く行っています。みんなで力を合わせる場面が多く、研究室のメンバーと協力し合いながら研究を進めていきたい人におススメです!
私は現在、三次元音場再現システム”音響樽”を活用して演奏者心理についての検討を行っています。音響樽は、樽の形をしており内部に96個のスピーカーが設置されています。先進的な音響技術を凝縮した音響樽が身近にある環境は非常に珍しく、これを用いて研究を行っていることにやりがいを感じています。大学院では外部に発表する機会が増えることで、自身の研究を世に広めることができるという意味でも自分の成長を感じることができます。
卒業研究では幼稚園の協力を得て、音環境が保育に与える影響に関する現場実験を行いました。現在はハウスメーカーで工事管理の仕事に従事しています。多くの人と関わり、現場の責任者として仕事を行う必要があり、お互いの研究を全力で助け合い、自身の研究の際は手伝ってくれる皆をまとめながら実験を進めていた、研究室での経験が活きています。研究以外にも、ゼミ活動ではオペラやクラシック鑑賞など様々なことを体験でき、非常に思い出に残っています。
大学院では、学童保育施設や療育施設等でのフィールドワークを通じて、音環境の実態調査、発達障害や感覚過敏のある児童のための環境づくりを模索しました。現場の課題やニーズを把握し、施設の方々と一緒に試行錯誤を重ねたことは、大変貴重な経験となりました。研究室のメンバーと協力し合い研究に取り組めたことで、楽しく充実した研究生活を送ることができました。